年金通

知らないまま損する人をゼロにする

投稿者: 蒼鷹

  • 個人型確定拠出年金iDeCo

    個人型確定拠出年金iDeCo

    税制優遇を活用した自分で作れる年金「iDeCo」。

    この制度自体は2001年10月から始まったのですが、「iDeCo」という名称は2016年9月につけられたもので、2017年1月から加入対象者がほぼ全国民に拡大されたことによって加入者が急増し、2020年6月時点では約163万人、2022年3月時点で238.8万人となっています。

    現在も会社員や公務員のiDeCo利用が広がっており、公務員の加入率は1割を超え、これまで利用が低調だった自営業者等や専業主婦等についても、2020年後半以降は新規加入者数の増加ペースが加速しているようです。

    そもそもiDeCoができたのは、平成の時代に入りバブルが崩壊、日本経済が大きな転換期を迎え、雇用は流動化、終身雇用が崩れ、フリーランスという働き方が認知され始めました。

    これまで自営業者などには国民年金だけしかなく、公務員や会社員などのような厚生年金、企業年金のようなものはなく、手薄な年金制度を補うための私的年金制度として国民年金基金が誕生し、自営業者やフリーランスが老後の生活を公的年金だけに頼ることなく、自分自身で掛金を出し、その運用までも決定し、資産を増やしていく制度が生まれました。

    受け取り方法

    iDeCoに加入できるのは、これまでは20歳以上60歳未満のすべての人が対象だったのですが、2022年5月の改正により、任意加入保険者も含め、国民年金被保険者であれば65歳まで加入することができるようになっています。

    掛金は拠出限度額内で、月々5000円から1000円単位で自由に設定することができ、積み立ては1年単位でも積み立てることができます。

    その積み立てた年金資金は、原則として60歳から老齢給付金として受け取ることができ、その受け取り方法には3つの選択肢があります。

    1つは、原則60歳になったら75歳になるまでの間に、一時金として受け取る方法で、2つ目はこれらを分割して受け取る方法。

    分割して受け取る場合には、5年以上20年以下の有期年金として受け取ることになります。

    そして、3つめは先ほどの2つを組み合わせたもので、原則60歳になったら、一部の年金資産をまとめて一時金として受け取り、残りの年金資産を分割して年金として受け取ることになります。

    一時金

    一時金の場合、iDeCoの受取金は税制上、退職所得に該当し、退職所得は他の所得と分離して所得税を計算する、いわゆる分離課税の方式となっており、受け取った金額の総額ではなく「2分の1課税」「退職所得控除」により計算した金額に税金がかかるので支払う税金の額は抑えることができます。

    有期年金

    公的年金と同じ扱いの雑所得となるので、公的年金等控除が利用でき、受取金額からその控除額を差し引いた金額が課税対象となります。

  • 公的年金は3つの安心を保障。

    公的年金は3つの安心を保障。

    日本の公的年金は昭和36年に国民全員が加入する国民皆年金として、国民年金制度が設立され、一般的には老後に受け取ることのできる「老齢年金」だけをイメージしがちなのですが、実はそのほかにも、病気や怪我などで仕事や生活が制限された時に受け取ることのできる「障害年金」や家族の家計を担っていた人が亡くなった時に受け取ることのできる「遺族年金」の3つの社会保障から成り立っています。

    知らなければ「老齢年金」だけが年金だと思いがちですが、高齢になって働くことができなくなった以外にも、障害を負ったり、大黒柱を失ったときなど、国が収入の一部を保障してくれるのです。

    現在、日本の年金制度は現役世代が保険料を納め、高齢世代を支えるという、いわば世代間扶養で成り立っているため、現在の日本の状況、少子高齢化が進むにつれ、将来自分は年金を受け取ることができるのかどうか不安になっている人も多いのではないでしょうか?

    「いずれ年金は破綻する」というような情報もちらほらとネットで飛び交っていたりしますが、実はそう簡単になくなるものではなく、そもそも年金加入者が受け取る老齢基礎年金については、その2分の1を国が税金を投入することによって支えており、さらに国民から集めた年金保険料を将来の支給のために運用しており、現役人口の減少や平均年齢の延びなどに合わせて、年金の給付水準を自動的に調整して制度を維持しているのです。

    もっともさらに少子高齢化が進んでしまえば、年金の受取額が減ってしまう可能性はありますが、年金制度自体が消滅することはまずないでしょう。

    保険料の未納にはきをつけて

    若い人であれば、給与などから安くはない保険料が引かれていたり、国民年金の支払いがバカらしくなったりしてしまうことがあるかもしれませんが、原則として、日本国内に居住する20歳以上60歳未満の国民年金加入者は、国民年金保険料の納付が義務付けられており、もし支払わないと、将来受け取る年金額が減ってしまったり、滞納時間が長ければ年金を受け取れなくなるということもあります。

    「長生きしないからいいや」などと楽観してしまう人もいるかもしれませんが、これは「老齢年金」だけに限らず、いざというときに障害年金や遺族年金などにも関わってくるので、注意が必要です。

    もちろん、失業したり給与が減って支払えないという状況になってしまうこともあるかと思いますが、そのときは免除や猶予の制度がありますので、まずは役所に相談することから始めましょう。

  • IDeCoに加入できる年齢の拡大

    IDeCoに加入できる年齢の拡大

    iDeCoが2021年10月に20周年を迎えたのですが、その後いくつかの改正が立て続けに行われました。

    1番の話題となったのは「65歳までiDeCo加入(積立)可能」となる5月の改正、そして10月にやってくる「企業型DCとiDeCoの同時加入可能」改正。

    そもそもiDeCo(個人型確定拠出年金)は、仕事バリバリの現役時代に各個人が毎月一定額を積み立てていき、自らその運用先を選ぶことで、将来、相応の年金を受け取れるという制度で、日本の公的年金が、全員加入する国民年金と、企業に勤務するサラリーマンが加入する厚生年金の2階建てとなっていたところ、このiDeCoの登場によって、3階部分が建てられたというもの。

    これまでのiDeCoでは、年金(給付金)の受け取りは、60歳から70歳までの10年間となっていたのですが、2022年4月から60歳から75歳までと5年延長され15年間となりました。

    こちらも改正のひとつでもあるのですが、一番注目されている5月の改正、 原則65歳になるまで加入できるようになるということ。

    これまでの制度では、60歳未満だけがiDeCoへの加入できたのですが、2022年5月の改正後、原則65歳未満の国民年金被保険者であれば、加入が可能になります。

    2022年5月施行
    2022年5月施行

    これにより、60歳以上の会社員や公務員、国民年金に任意加入者として加入している人などが、65歳まで継続してiDeCoでの積み立てが可能で、当然のことながら所得控除などの税制メリットも受けられるので、60歳以降も働いて収入を得るかたなどには朗報と言えます。

    これまで国民年金は、原則として20~60歳までの40年(480月)加入し、受け取れる年金額は加入期間に応じて決まっており、そのため、未加入期間があると年金額が少なくなっていました。

    そういった人が、年金額を増やすために加入期間を延ばす制度が任意加入で、保険料を納めて国民年金の被保険者になれば、年金額も増え、さらに60歳以降もiDeCoに加入できます。

    このiDeCoの改正は、高齢期に働く人が増えたことも背景になっていて、税優遇のあるiDeCoのメリットを最大限活用し、100年生き抜くための老後生活資金づくりも検討してみる価値はあります。

  • 将来の年金、アプリで把握

    将来の年金、アプリで把握

    厚生労働省が公的年金の試算に必要なデータを民間に開放し、個人が老後資金を把握しやすくするようで、これにより金融機関やフィンテック企業が、個人が将来受け取る年金額をもとに、アプリなどを通じ顧客に最適な資産形成を指南する体制が整いそう。

    なんでも厚労省が、民間事業者向けに公的年金の試算に不可欠なデータやプログラムを公開するようで、これにより公的データと民間アプリの連携を短時間・低コストで開発しやすくなり、アプリ開発を後押しするようです。

    厚労省が4月に試験運用を始めた公的年金の試算ツールを活用するようで、2021年度の試算ツール「公的年金シミュレーター」開発時にはマネーフォワードなどが参画し、ミンカブ・ジ・インフォノイドを含めた企業との連携を視野に入れているのだとか。

    公的年金シミュレーター
    公的年金シミュレーター

    例を挙げると、20代の会社員が定年後にもらえる年金額を簡単に試算できるような仕組みや銀行口座や証券口座などと連携できる家計簿アプリに、公的年金などの試算データを組み合わせるなどで、22年度内にも試算データを閲覧できるツールを実用化させていくのだとか。

    政府主導で公的年金データの民間開放に動くのは、貯蓄から資産形成の必要性が増しているからのようで、日本の個人の金融資産は約2000兆円あると言われているのですが、半分以上を預貯金が占め、足元の物価上昇で預金の実質的な価値は目減りしており、少子高齢化により将来的な年金不安もあり、個人が自ら運用する必要性が高まっているのだとか。

    これまで年金保険料の納付実績は年1回の「ねんきん定期便」のほか、「ねんきんネット」で年金見込み額を試算することができており、年金データを家計簿アプリなどで確認できるようになれば、自分の資産の全体像を把握しやすくなり、将来年金額の「見える化」は、計画的な資産形成につながると見られています。

    ここまで聞くとなかなかいい話のようにも思えますが、デジタルに弱い政府が作るシステムですから、ちょっと怖いですよね。

    というか、これ以前にもっと他の部署でのデジタル化を優先して欲しいですよね。

    例えば就職や退職における手続きなんて、いまだに紙に数枚も書かされるなんてアホらしいですし、役所のデジタル化をまずは早急に進めないと・・・。

    いまだに紙文化からの脱却ができず、完全デジタル化できない政府のやることには疑問しか生まれません。

    変な犯罪に利用されたり、情報の流出事件など起こってきそう・・・。

  • GPIF、国内スタートアップ初投資

    GPIF、国内スタートアップ初投資

    年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が国内のスタートアップへの投資に乗り出すのだそうで、ベンチャーキャピタル(VC)のファンド経由で、投資額は数十億円規模となりそうだとか。

    世界最大級の機関投資家であるGPIFの参入は他の年金マネーの呼び水となり、米中などに遅れているスタートアップの育成に弾みがつく可能性があり、期待したいですね。

    GPIFが運用を委託する三菱UFJ信託銀行が5月末、独立系VCのグロービス・キャピタル・パートナーズ(GCP)が組成するファンドに出資する契約を結び、国内スタートアップ向けファンドへのGPIFの出資が明らかになるのは今回が初めてで、新ファンドはすでに500億円の資金を集めているようで、年内をめどに700億円規模にする方向で、製造業や医療、建設といった業界の有望企業を探すようです。

    これまで日本のスタートアップ投資は事業会社と銀行が中心で、年金マネーは少なく、VCファンドの出資者に占める年金の比率は2021年時点で3%と、アメリカ(32%)の10分の1以下で、その結果としてVCファンドが大型化せず、スタートアップの資金需要に十分に応えられていない面があり、評価額が10億ドル(約1350億円)以上の未上場企業「ユニコーン」は、アメリカが600社を超えるのに対し、日本はたった6社にとどまっています。

    約200兆円の運用資産を持つGPIFの動きは新たな年金マネーの呼び水になる可能性があり、投資家の裾野拡大でファンドの規模が膨らめば、ユニコーンが育ちやすい環境が整います。

    年金積立金管理運用独立行政法人

    GPIFは「Government Pension Investment Fund」の略で、日本の年金積立金管理運用独立行政法人のことを指し、預託された公的年金積立金の管理、運用を行っています。

    2021年度の運用益は、10兆925億円となり、2年連続の黒字、収益率は5.42%。

    年金については、私たちが納めている年金保険料は現金としてプールされているのではなく、株式などの投資にあてられていて、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が、年金積立金による安定志向の運用に取り組んでいます。

  • 年金減額、生活負担増

    年金減額、生活負担増

    2022年度の年金支給が15日から始まったのですが、支給額は前年度に比べ0.4%減っているようです。

    物価高が進むのに年金額が減るのは、物価と賃金が下落していた昨年までの実績で支給額が決まったためで、このまま物価高が続けば高齢者の実質の手取りは来年も減っていきそうです。

    年金支給額は、物価や賃金の動きに応じ毎年度改定され、偶数月に年6回に分けて支払われるのですが、22年度の改定を踏まえた年金を最初にもらうのは、6月に4月分と5月分をあわせて受け取ることになります。

    具体的な支給額は、支払う前年の物価変動率と2年度前から4年度前までの3年度を平均した実質賃金変動率に応じて改定され、20年度までは新型コロナウイルスの影響があり、賃金面では一時金の支給が減 り、携帯電話料金の引き下げが消費者物価を押し下げていました。

    21年度からは、物価よりも賃金の下落幅が大きい場合、賃金に合わせて改定する新ルールに切り替えられ、現役世代の負担能力を考慮する狙いがあったのですが、21年度は賃金の下落が大きく、新ルールが適用された22年度の支給額は前年度より0.4%減っていました。

    これを金額ベースにすると、22年度は会社員らが加入する厚生年金のモデルケース(夫婦2人の場合)で月額が21万9593円となり、前年度に比べ903円減り、年換算で1万円超の減額となります。

    総務省がまとめた4月の消費者物価は前年同月に比べ2.5%上がり、ガソリンや電気代、食品など生活必需品の値上がりが大きく、物価高が進む中での年金の減額は購買力の低下につながり、老齢基礎年金の受給者は20年度末時点で3319万6000人に達していることから、個人消費に与える影響は大きくなります。

    日本は少子高齢化が進んでも年金制度の財政を持続するため、受け取る年金の額を抑える「マクロ経済スライド」を導入しており、このため、物価や賃金が伸びたとしても年金額は抑えられることが決まっており、さらには物価と賃金がマイナスになった場合は実施せず、未調整分を翌年度以降に先送りする「キャリーオーバー制度」があり、年金支給が「払いすぎ」になる部分を、後で調整する形となっており、足元では2年連続で先送りとなっていて、0.3%分のマイナスが「ツケ」としてたまっています。

    仮に23年度が物価・賃金上昇を理由に年金増額となった場合、キャリーオーバーの0.3%分によって増額幅が大きく抑えられる可能性があります。

    マクロ経済スライド

    そのときの社会情勢に合わせて、年金の給付水準を自動的に調整する仕組みで、平成16年の年金制度改正で導入されました。

    そもそも年金の支給額は、物価や賃金に応じて決められることになっていて、インフレ・デフレに関わらず、世代間で不公平にならないようにする仕組みなのですが、日本の年金制度は、年金を納めている現役世代が減り、受給者が増えれば、最終的に受給額を支払うことができなくなってしまうので、そこで登場したのが「マクロ経済スライド」という仕組み。

    マクロ経済スライドが使われている間は、賃金・物価の改定率からスライド調整率が差し引かれて年金の給付水準を調整するのですが、スライド調整率は以下の式をもとに計算されます。

    公的年金の被保険者の変動率(2~4年度前の平均)×平均余命の伸び率

    簡単に覚えておくと、マクロ経済スライドが使われると年金が目減りしていくと思っておいてください。

    ちなみにこのマクロ経済スライドが導入された2004年以降、2020年までの間に発動されたのは、消費税引き上げのあった2015年、物価が上昇した2019年、そして2020年の3回で、2018年4月1日からは過去の物価上昇分を翌年以降に繰り越す「キャリーオーバー制度」も導入されています。

    また、厚生労働省は2019年8月に公表した財政検証で今後、少なくとも26~27回程度の発動が必要との見解を示しており、日本の未来はまさにお先真っ暗ですね。

  • ねんきんネットを活用

    ねんきんネットを活用

    ねんきん定期便は、毎年、年金加入している人の誕生月に郵送され、加入実績や将来もらえる年金額などの情報が記載されています。

    とはいえ、年一回だけの年金状況把握ではちょっと不安はありませんか?

    実はねんきんネットを利用すると、ねんきん定期便以外にもさまざまな方法で年金の加入履歴や納付の状況、年金見込額などが確認可能 なうえ、年金に関する手続きの一部もオンラインで処理できるようになります。

    ねんきん定期便とは?

    「ねんきん定期便」は、加入者の年金記録を記載した「はがき」や「封書」のことで、日本年金機構が国民年金、厚生年金の被保険者を対象に、毎年誕生月の2ヶ月前(誕生日が1日の方は3ヶ月前)に作成し誕生月に郵送しています。

    基本的にハガキで届き、35歳・45歳・59歳になる年に封書で届くようになっています。

    はがきタイプのねんきん定期便は圧着はがきとなっており、これまでの加入実績に応じた年金額と最近の月別状況が記載されており、これまでの加入実績に応じた年金額は60歳まで支払い続けると増え、年額のため、毎月の年金額が知る場合は12ヶ月で割ることで知ることができます。

    最近の月別状況では、毎月きちんと納付しているか、もれはないかを確認できます。

    ねんきんネットでいつでも

    ねんきん定期便は毎年1回届くものですが、WEBで閲覧できる電子版もあり、電子版のねんきん定期便は日本年金機構のインターネットサービス「ねんきんネット」でいつでも確認できるため、保管の手間がなく便利なので是非とも活用したいところ。

    郵送版と比べて1~2ヶ月ほど早いタイミングで、最新版を確認できるようになります。

    電子版ねんきん定期便の確認のほか、年金記録の閲覧や年金見込額の試算、年金関連の通知書の閲覧や再交付申請などが行えるようになり、活用することで、自身の年金の現状把握や書類紛失時などの手続きがぐっと便利にできるようになるので、パソコン・スマホがある場合、利用登録をしておくのがおすすめです。

    「ねんきんネット」に登録するには?

    利用するには「ねんきんネット」への登録が必要で登録には以下の2つの方法があります。

    1. マイナポータルからのご登録(ねんきんネットのユーザID取得不要)
    2. ねんきんネットのユーザID取得

    マイナポータルから「ねんきんネット」を利用するためには、マイナンバーカードとメールアドレスが必要で、パソコン・スマートフォンからマイナポータルにログインし、「年金記録・見込額を見る(ねんきんネット)」から「ねんきんネット」への連携手続きを行ってください。

    「ねんきんネット」のユーザID取得には、基礎年金番号、メールアドレスが必要となり、登録時には、年金手帳や年金証書など基礎年金番号が確認できるものを用意して、登録申請を行ってください。