「自分がもらえるはずのお金、もしかして見落としていないだろうか」
退職が近づくと、これからの生活費や年金のことが頭をよぎり、そんな不安を覚えることはありませんか?
国や自治体の支援制度は、驚くほど種類が豊富なのですが、どれも「申請主義」が基本。
つまり、自分で気づいて手続きをしないと、1円も受け取ることができないんです。
せっかく現役時代に税金や保険料を納めてきたのですから、使える制度はフルに活用したいもの。
今回は、年金以外にもらえる給付金や税金の優遇措置を、目的別に分かりやすく整理しました。
医療費と介護の負担をグッと抑える公的サポート
年齢を重ねるごとに、どうしても増えていくのが医療費や介護サービスの費用なのですが、ここには、家計の負担を直接減らしてくれる強力な制度が用意されています。
まず、医療費が膨らんだときは「高額療養費制度」の出番で、1カ月に支払う医療費の上限が年齢や所得に応じて決まっており、それを超えた分が後から戻ってきます。
特に70歳以上になると、現役世代よりも自己負担の上限額が低く設定されるため、事前の確認が欠かせません。
さらに、家族の中で医療と介護の両方の負担が重なった場合、「高額医療・高額介護合算療養費制度」が使えます。
毎年8月からの1年間にかかった両方の自己負担額を合算し、基準を超えた分が支給される仕組みで、これらは病院の窓口で自動的に計算されないため、自治体の窓口や健康保険組合への申請が必要となります。
自宅の修繕やバリアフリー化に使える補助金
長く住み続けた我が家で安心して暮らすためのリフォームにも、国や自治体からのバックアップがあります。
代表的なものが、介護保険を利用した「高齢者住宅改修費」の支給で、要支援または要介護の認定を受けている方がいる場合、手すりの取り付けや段差の解消、和式トイレから洋式への変更といった工事に対して、最大20万円(自己負担は1〜3割)までの補助が出ます。
また、介護保険の対象外であっても、多くの自治体が独自に「シニア向けリフォーム補助金」を設けていて、耐震補強や断熱改修、省エネ家電への買い替えなど、対象は地域によって様々です。
着工前に申請しないと対象外になるケースが多いので、まずは地元の役所に相談してみるのが確実。
知らないと損をする税金の控除と生活支援金
給付金のように直接お金が振り込まれるわけではありませんが、手元に残るお金を増やす「税金の優遇措置」も見逃せません。
確定申告でおなじみの「医療費控除」は、生計を一にする家族の分も合算できます。
通院のための電車やバスの交通費も対象に含まれるため、領収書や家計簿の記録は一箇所にまとめておきましょう。
また、一定の所得基準を下回る年金受給者に向けては「年金生活者支援給付金」という制度があり、これは年金に上乗せして支給されるもので、対象者には法律に基づいて案内が届きます。
請求書を提出しないと受け取れないため、書類が届いたら速やかに手続きを進めましょう。
国や自治体の支援制度は、複雑で少し面倒に見えるかもしれませんが、これらはすべて、私たちが安心して生活を送るために用意された権利です。
まずは「医療」「住まい」「税金」の3つの窓口を意識することから始めてみてください。
家族で一緒に確認し合い、必要に応じて役所の担当窓口へ足を運ぶことが、確実な生活改善への第一歩となります。



