2026年度の公的年金額は、国民年金で前年度比1.9%、厚生年金の報酬比例部分で2.0%引き上げられたのですが、それでも生活が楽になったと感じにくいのは、年金以上に物価が上がったため。
昭和31年4月2日以後生まれの人が受け取る老齢基礎年金の満額は、月7万608円で、前年度から月1300円増え、昭和31年4月1日以前生まれの人は月7万408円となっています。
厚生年金の標準的なモデル額は、夫婦2人分の老齢基礎年金を含めて月23万7279円となり前年度より4495円増えているのですが、これは平均標準報酬が賞与を含む月額換算で45万5000円だった人が40年間働いた場合のモデルで、すべての夫婦がこの金額を受け取れるわけではありません。
改定額を計算する際の物価変動率は3.2%で、年金額の上昇率は1.9~2.0%にとどまるため、額面は増えても、同じ年金で買える商品やサービスの量は減る計算となっています。
年金額は賃金や物価の変動に応じて改定され、2026年度は物価変動率3.2%が名目手取り賃金変動率2.1%を上回ったため、2.1%を基に改定され、さらに「マクロ経済スライド」による調整が行われ、国民年金(基礎年金)は1.9%、厚生年金の報酬比例部分は2.0%の引き上げとなりました。
年金額の伸びが物価上昇率を下回ったのは計算ミスではなく、こうした制度上の改定ルールを反映した結果です。
年金は原則として偶数月の15日に、直前2カ月分がまとめて支払われることになっており、次回は2026年10月15日に支払われ、8月分と9月分が対象になります。
月1300円増えていても、実質的な購買力は下がっているわけで、家計で確認すべきなのは振込額だけではなく、食費や光熱費、日用品など、同じ期間に支出がどれだけ増えたかであり、実質的には暮らしがさらに厳しくなっている状況だということを確認しておきましょう。
「年金通」では、日本年金機構、厚生労働省、金融庁、国税庁など、公的機関が公開している情報を可能な限り確認したうえで記事を作成しています。
ただし、運営者は社会保険労務士、税理士、ファイナンシャルプランナーなどの専門資格を保有する立場ではありません。当サイトの内容は、制度を理解するための一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の事情に対する専門的な助言ではありません。
制度の内容や金額、対象条件は、法改正や年度によって変更される場合があります。実際に申請や契約、受給方法の変更などを行う際は、日本年金機構、年金事務所、市区町村、税務署、金融機関または資格を持つ専門家へご確認ください。
誤りや古い情報にお気付きの場合は、お問い合わせフォームからお知らせいただけますと幸いです。内容を確認し、必要に応じて修正します。



