学生時代や失業中に、国民年金保険料の免除や納付猶予を受けていた。
就職し収入が安定してきたことで、手元にまとまったお金ができたので、過去の保険料を追納しようと考え始めた・・・。
全期間を一度に払うのは難しいなら、まずは加算額の少ない期間から。あるいは、期限が迫っている期間だけ先に払う。
そんな納め方を考える人もいるかもしれませんね。
ところが、国民年金の追納は、払いたい月分を自由に選べるわけではなくて、原則として古い期間から納める必要があり、免除と猶予の期間が混在している場合であれば、納付順序の確認も必要です。
追納できるのは、承認月の前10年以内の期間
追納の対象になるのは、免除・納付猶予・学生納付特例を受けた期間のうち、追納が承認された月の前10年以内にある期間だけ。
この「10年」は、単に今日から10年前までという意味ではないので注意しておいてください。
追納の承認月を基準に対象期間が決まるので、古い月分から順に確認する必要があります。
さらに、期限が近い期間については、申込みのタイミングにも注意が必要で、申込書を期限直前に提出すると、期限までに追納できない場合があります。
加算額だけで、先に払う期間は決められない
追納では、免除等を受けた年度の翌年度から数えて3年度目以降に納付すると、当時の保険料に加算額が上乗せされ、これは時間がたつほど、追納に必要な金額が増えるようになっています。
例として、2026年度に追納する場合、日本年金機構が公表している1カ月分の金額は以下となります。
| 対象年度の月分 | 2026年度の追納額 |
|---|---|
| 2022年度 | 16,990円 |
| 2023年度 | 16,770円 |
| 2024年度 | 16,980円 |
| 2025年度 | 17,510円 |
2024年度・2025年度分には追納加算額がありませんが、古い年度の月分には加算額がついています。
金額だけを比べると、加算額の付いていない期間から払いたくなるものですが、追納には古い期間から納める原則があるので、金額の安い月分を先に払うというようなことはできません。
また、免除期間と納付猶予・学生納付特例期間が混在している場合は、納付順序について年金事務所への相談してからのほうがよくて、複数の制度を利用していた人は、自分の承認期間を確認したうえで、どの順番で納付できるかを確かめる必要があります。
免除と猶予では、追納しない場合の年金額も違う
追納するかどうかを考えるとき、加算額と並んで確認したいのが、追納しなかった場合に将来の年金額へどう反映されるか。
国民年金の全額免除期間は、追納しなくても一定割合が老齢基礎年金額に反映されるのですが、納付猶予や学生納付特例の期間は、追納しなければ年金額には反映されません。
日本年金機構が示す2026年度の目安では、1年間分を追納した場合、老後の年金は全額免除期間で年間約1万円、納付猶予・学生納付特例期間で年間約2万円増えます。
同じ1年分の追納でも、もともと受けていた制度によって、追納しなかった場合との差が異なり、加算額が付くかどうかだけでなく、追納によって年金額がどう変わるかも比較する必要があります。
追納を考え始めたら、まず自分が免除・納付猶予・学生納付特例のどれを受けていたのか、対象となる月分はいつなのかを確認してみてください。
納付順序が分からない場合は、年金事務所に相談してから追納額を確認するのが確実です。
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